2012年7月12日
全日本漬物協同組合連合会副会長
関東漬物協議会会長
東京都漬物協同組合理事長
泰地 武

2012年度暑中見舞いご挨拶
業界の追い風になるか、シニアマーケット時代

暑中お見舞い申し上げます。

平素は関係官庁はじめ関係団体並びに業界各位におかれましては、格別なご指導ご支援を賜り誠に有り難く厚く御礼申し上げます。

あらゆる業態で縮小ぎみの日本経済の中、政府は社会保障・税の一体改革を掲げ衆議院で強硬に裁決、与党内での亀裂が浮き彫りとなっており、国民不在のまま小沢新党の旗揚げで混乱をきたし、さらに原発再稼働など一連の対応に四苦八苦の状況が続いております。

こう言った状況下の中では国民は自衛に走らざるを得ず消費の減退に繋がることは目に見えており経済の成長はナンセンスと考えます。それでも消費増税は一時的に物価を引き上げる要因になりデフレ脱却と整合ではあると思いますが、我が業界にとって税の仕組みが大きな問題として「メーカー税」が生じてくることになると考えております。確かに現行の社会保障制度では、高齢化社会の中では社会保障費が年々増加し赤字国債も増え続け、将来の国民につけを回すことになることも承知しており、そこで全漬連においては参議院で消費税増税の裁決の前から、先ず生活必需品の税率を低くする「軽減税率」を主張し、万が一にも通らない場合は現行の総額表示の「内税」でなく「外税」でとあらゆる方面で主張し続けなければならないと運動を起こしておりますので業界挙げてのご支援をお願い申し上げます。

人口減少時代を迎え、国内消費が段階的に縮小していく中で、今後成長が期待出来るのはシニアマーケットと予想されます。65歳以上が人口の23%を越え、個人消費の内4割以上が60歳以上と推測されています。長らく消費の牽引役であった団塊世代が新たなライフステージに入ることから、シニアを意識した動きが活発化してきています。コンビニではシニア向けの弁当の開発や、大手量販店では商品やサービスは勿論のこと売場の充実、金融といったグループ力を生かして、それぞれの生活シーンで売上に繋げる堅実な戦略が始まってきています。

我が業界も遅れをとらないように「食へのこだわり」や「個食」「健康」「地域特産」をキーワードにシニア世代の商品開発を行い、商品表示をわかりやすい商品名で大きく見やすくするなどきめ細かいサービスすることも大事になってきます。その際、世代としての十把一絡げでなく、所得格差、大都市部と地方といった相違に加え、価値観、趣味嗜好、生活パターンといった様々な要素も検討する必要があると考えます。まだ暫く不安定な世相が続く中、必要以上に物を買って頂けない大変厳しい現況ではありますが、業界の英知を結集して時代にあったビジネスモデルに挑戦しようではありませんか。

食品業界全般に厳しい状況が続いておりますが、革新をはかりながらお互いに切磋琢磨で業界発展にご尽力を賜り、円滑に組合活動が推進されますように一層のご支援ご協力をお願い申し上げまして暑中のご挨拶と致します。

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